キセノン

キセノンガスは化学反応しません。以前でっかいコンピュータの消火設備にキセノンガス噴射が使われているのを見学したことがあります。噴射前にブーブーとブザーがなって、人間がそれを無視すると扉がロックされて脱出できなくなり、キセノン発射とともに死にますよ?とか脅かされました。本当はどうかは知らないけれどキセノンが絶対に化学反応しないということを考えると毒ではなかろうとそのときの私は思ったのでした。
今の私はというと。キセノンが化学的にではなく物理的に、人体に影響を与えることを知っています。キセノンは全身麻酔の効果があるからです。麻酔薬。そして、なにゆえ麻酔効果があるのかを人類が解明できていないことも知っています。キセノンに限らず、全身麻酔薬は、気圧が低いところでは効果が高いのですが、化学反応を起こさないキセノンに関してもそうであり、気圧に関係するところからキセノンの人体への物理的効果が考えられるわけです。
さきほどの消火設備で言えば、人間が気絶してしまい、火災とキセノンによる酸素不足で窒息するかもしれず、そもそも焼け死ぬんじゃね?とかは思うようになりました。

カミオカンデのお隣の施設でキセノンを使って重力波の検出をするのだという嬉しいウワサを今日聞いたので、安全性はどうなのかしらん?とか疑問が浮かびました。どなたか教えてください。

ところで…さきほどの消火設備なのですが、中央演算処理装置だけに対応していました。火事の時にまっさきに必要なのはデータストレージの保護であろうというのが私の考えなので、見学の際に担当者にその旨質問をしました。そしたら、「予算をおろす方針を決定したのは文系の人」とか泣きそうな顔で回答していました。いや、文系じゃなくて馬鹿系なのでは?と心の中でツッコミを入れたのですが、要は、中央演算処理装置が最も高価だという理由なのだそうで。