学際的な古代日本史研究

古代日本史研究において学際的な研究の流れが以外に少ないと思います。日本史研究のプロの人たちは他の研究ジャンルからの貢献を参考にしてもいいのじゃないかと思っています。 たとえば鉄の問題。たとえば尺貫法。たとえば古気候学。 たとえば古地層学。 たとえば言語学。たとえばプロの船乗り。 たとえばプロの農業研究家。
私みたいな素人のほうが、いろんなジャンルの知見を広く浅く知る機会が多いので、学会の通説にものたりなさを感じることがあるのではないでしょうか。
最近知ったことをひとつ例に。近畿の河内平野を中心として。卑弥呼女王の時代の直前には多数の三角州が頻繁に洪水を起こしていて生産が停滞していたはずだとい言います。掘ってみるとわかるそうです。そのころには奈良の大和には巨大な沼沢もしくは湖があって米の生産はまだまだてあったといいます。河内平野がだめになったので奈良に入植したのではないかと考えられるとのことでした。そんなダメダメな基盤の上に卑弥呼の女王国が成立したなんて少々信じられません。また、当時、日本は寒冷期がおそっており、稲作も打撃をうけていたのではないかという推定もあります。これがいわゆる数十年にわたる倭国大乱の動因ではなかったでしょうか。ならば大乱の勝者である女王国は豊富な兵站を保持していた勢力でなくてはなりません。水田はだめでしたが、陸稲が南九州と四国にはあったようですが…はて?魏志倭人伝が北九州の人口を少なめに、その南の人口を巨大にしていることにつながるかもしれませんよね?