眠り姫問題の1/3派のみなさんへの質問

この日記は、5/7の当日記についての自分なりの応答です。

眠り姫問題の1/3派のみなさんへの質問があります。
問2について、みなさんは1/3という解を支持しています。また、問3については、1/2という解を支持しておいでです。OK、お気持ちはよくわかります。では、以下の問いについてはいかがですか?

◇問3−1「さぁ、あなたは目覚めた。今は場合Aの月曜日、もしくは、場合Bの月曜日であるである。場合Aである確率は?」

※これ、言っていることは問3と全く同じですよね。

◇問3−2「さぁ、あなたは目覚めた。今は場合Aの月曜日、もしくは、場合Bの火曜日であるである。場合Aである確率は?」

※場合Bでめざめる選択肢として月曜日を振り替えて火曜日に。結果として確率は同じでしょう。

◇問3−3「さぁ、あなたは目覚めた。今は場合Aの月曜日、もしくは、場合BのX曜日であるである。ただし、Xは別途定められた月か火のどちらかである。どちらであるかは教えられない。場合Aである確率は?」

※ならば、月曜か火曜かは問わないが、場合Bで目覚める可能性の月曜と火曜のうち、どちらか一方だけ廃棄するだけでよいのでは? 場合Aでの目覚めと場合Bでの目覚めは同じ程度に確からしいので…………????

おそらく、1/3派の皆さんは、すべての問いについて、1/2であると仰せになるでしょう。しかしながら本当にそれでいいですか?以下、反論してみましょう。

モンティ・ホールの問題(下記リンク参照)を応用して考えてみてください。眠り姫問題と全く同型であるはずです。

眠り姫問題が愛すべきモンティ・ホール問題と同型であるならば、1/3派の皆さんは、問3に対して、確率は1/3であるという、1/3原理主義派の意見に賛同していただけるのではないでしょうか。宗旨替えはいかがでしょうか。

念のために両方の問題が同型であるかどうか、考えてみましょうか。
まず、確認です。1/3派のみなさんにとって、場合Aの月曜日、場合Bの月曜日、場合Bの火曜日のどれかに目覚めることは、同程度に確からしい、これが考えの基本であるはずです。だから、問2に対して 1/3 という答えを提示したのでした。また、上記◇問3−3に対して、1/2という解を提示されたのです。

それでは眠り姫問題を、これと等価である問題に置き換えていきます。 つまりモンティ・ホール化していきます。

今、あなたは、モンティ・ホール・ショーに出演しています。 あなたの前には、3つのカーテンがひかれています。モンティは、まず、あなたに、カーテンをひとつ選ぶように指示しました。あなたは、適当にどれかを選択します。すると、コンピュータが公平に乱数をふって、3つのカーテンの背後に、場合A月曜日、場合B月曜日、場合B火曜日というカードを置きました。モンティはあなたに言います。「さぁ、場合Aのカードをひきあてたら、豪華な賞品を差し上げましょう。ところで・・・」続いてモンティは、カーテンの背後のカードを参照しつつ、あなたが選んだカーテン以外のふたつのカーテンのうち、場合Bのカードが置いてあるカーテンをひとつオープンします。モンティは言いました。「さぁ、場合Bのカードがおかれているカーテンをひとつあけました。カーテンを選びなおしても良いですよ?どうなさいます?」
商品をゲットしたいあなたは明晰な頭脳で持って、既に選んでいたカーテンで商品をゲットできる確率が1/3であることを知っています!!

以上の設定は、眠り姫問題で、問3-3に相当します。モンティが、はずれのカーテンを必ずオープンできる根拠を、問3-3であらかじめ保障しておいたのでした。あなたの目覚め(最初に選んだカーテン)で場合A月曜日が当選する確率は、モンティ・ホール問題において、1/3であることは周知の事実です。

ところで、問3-3の1/3と眠り姫問題の問3は同じ確率なのですよね? したがって、眠り姫問題の問3において、あなたは、1/3という解を提示すべきであったのです!

さぁ! 1/3原理主義派の意見に宗旨替えするつもりはありませんか? 詭弁だ! 変だ! という皆さん! どうか反論を!

※実は、1/2派についても。全く同様にして、眠り姫問題が、拡張したモンティ・ホール問題に帰着できるという論拠が構成できます。私はコンピュータシミュレーションまで作りました。多少無理してですけれど。1/2派のみなさん!1/2原理主義派になりませんか?