尼崎列車事故考察

本記事について

時折メールにて意見交換をしている藤若亜子さんから尼崎列車事故の原因についての考察を頂きました。極めて興味深い内容です。そこで亜子さんの御許可を頂きましたので以下に全文転載をいたします。なお、hoshikuzu、ただ今眼精疲労による激しい疼痛を抱えておりまして、モニターを見るのも辛く、HTMLで正しくマークアップを行っていないことをお許し下さい。当面pre要素にて囲うだけです。いずれ回復した折にひそかに修正したいと思っております。

藤若亜子さんからのメール:件名:高校生にもできる最低限の検証

件名:高校生にもできる最低限の検証

尼崎の列車事故について、真実が知りたいと思いました。

おぼつかない手計算を少々してみたところ、速度超過は車両転倒の主原因ではないよ
うに思われました。以下はその考察のプロセスです。

【R300で転倒する速度について】

(データ)
重力加速度[m/s^2]	g	9.8
空車車重[kg]	W	26000(先頭車両 報道値)
空車重心高さ[m]	H	1.38(全高の1/3と仮定)
人重[kg]	w	6000(100人×60kg)
人重心高さ[m]	h	1.88(H+50)
実車重心高さ[m]	H'=(HW+hw)/(W+w)	1.47375
線路幅[m]	D	1.067(狭軌)
カント[m]	d	0.097(報道値)
カーブ半径[m]	R	300(報道値)
速度[m/s]	v	36.94444444(時速133Km)

参考
http://homepage3.nifty.com/canada/Urban/207-2000%7Ejp.html
http://www.asahi.com/national/update/0503/OSK200505020052.html

遠心力
車両横向き加速度[m/s^2]	β=v^2/R	4.346707819

(水平面と地面がなす角度)
カント角 (rad)	A=sin-1(d/D)	0.091034778

(「地面と鉛直な線」と「重心−レールを結ぶ線」がなす角度)
空車重心角 (rad)	B=tan-1(D/2H)	0.368896506
実車重心角(rad)	B'=tan-1(D/2H')	0.347326489

(水平面と鉛直な線と重心が受ける力のなす角度)
空車転覆加速度角 (rad)	A+B	0.459931284
実車転覆加速度角 (rad)	A+B'	0.438361267
実加速度角(rad)	C=tan-1(β/g)	0.434639987


転覆角>実加速度角なら転覆しません。この計算では、人が100人乗っていても
133Km/hで転覆しない結果になりました。

報道がないデータが車両の重心位置です。
狭軌の車両で重心位置が報道されているのは、営団でのせりあがり脱線事故の際の車
両で、1.3mです。
また、毎日新聞では一般的に1.3〜1.4mぐらいという報道があったようです。
JR総研の様々な研究報告や、大学の模型実験に用いられたデータを参考に、上の計算
では重心高さを1.38mとしました。

【カント】
カント(左右のレールの高低差)は本当にJR公式発表の97mmだったのか検討しまし
た。
 
カントが設計値から狂っていて脱線したとするには、カントは少なくとも70mm以下で
なければならなくなり、もしもそのような状況であったとすれば、現場写真を見ただ
けでわかるはずです。 

緩和曲線での線路の曲率半径Rとカントの組み合わせについても若干見当しました。

1/Rとカントの変化がともに線形に変化する条件などで試してみたが、緩和曲線は最
もRのきつい本曲線よりも条件は穏やかになって、転覆する条件からより遠くなりま
す。従って曲率半径Rとカントの組み合わせが仮に不適切だったとしても転覆する条
件を満たすことはないように思われました。 

【過密ダイヤ】
後続の列車との時間間隔が短いことそのものは、列車速度を上げることを要求しませ
ん。また列車運行の絶対的な正確性でさえも必ずしも要求しません。 
列車の運行時間間隔の短い、「高密度ダイヤ」においては、特定の列車が(例えばオ
ーバーランするなどの)トラブルで遅れた場合、その列車と関係する列車運行を含む
ダイヤの回復は、当該列車だけがしゃかりきに「速度を上げよう」としても、全くそ
れはできないことだそうです。 

一度列車が遅れると、その列車が定時到着するはずであった駅ホームでは、遅れた時
間分だけ、「その列車に乗りこもうとする客が増え」ています。そのため、遅れて到
着した駅では、定刻運行の場合よりも多くの客の乗り込みに要する時間のため、列車
の発車は「さらに遅れ」てしまうのです。 

こういう遅れれば、乗客が増え、さらに遅れるというメカニズムのため、多くの乗降
客を捌くために「高密度ダイヤ」が組まれている大都市部の路線などのラッシュ時で
は、特定の列車が一度10秒でも遅れれば、ほぼ回復運転は見込めない状況になるそ
うです。 

このような「高密度ダイヤ」が組まれた路線で、特定列車がトラブルで遅れた場合、
定時性を回復させるためには、まず、ホームに乗客が通常以上に溢れるのをなんとか
しなければならないのです。 

列車が遅れているにもかかわらず、刻々と駅ホームに現れる乗客が通常以上に溢れる
ことをくい止めることは可能かと思われるかもしれませんが、解決は不可能ではあり
ません。 

例えば遅れた列車よりも1本<前>の列車を「わざと遅れさせ」て、列車の運行間隔
を通常に近づけます。そして、定時より後にホームにたどり着いた乗客を(その乗客
にとっては本来より1本前の)列車に乗せてしまうことによって、ホームに乗客が溢
れることを防ぐという方法があるのです。 

その「1本前の列車」も、(わざと)遅れたことによって、その列車へ乗り込むべき
乗客がホームが異常に増えることにより、遅れがどんどん増えることになる危険性が
あります。そこで、「2本前の列車」も少し定時から遅らせます。さらに、「3本前
の列車」もほんの少しだけ遅らせます。こうして全ての列車を一度定時から遅らせて
「列車の運行間隔を保つ」ことは、列車の追突事故などの危険性も低減させる効果も
あります。こうして(定時よりは遅れているかもしれませんが、)「保たれた列車運
行間隔」があれば、駅ホームに異常に乗客がたまることなく、徐々にですが定時運行
への回復も可能になってくるのです。 

健全で、かつ「安全な」列車運行のために優先すべきは「定時運行を予定通りに保つ
こと」ではなく、「列車の運行間隔を予定通りに保つこと」なのです。

「高密度ダイヤ」であること自体は、定時運行を死守する必要も、命がけの回復運転
も全く必要としません。従って、ダイヤの密度が高いことは、尼崎での列車事故の原
因となり得ません。

【ブレーキの遅れ時間】
 
事故を起こした列車は事故直前の停車駅で派手なオーバーランを起こしたとして知ら
れています。オーバーランの距離は70mだったというような数字も報道されていま
す。が、これをブレーキをかけ始めるタイミングの「遅れ時間」に換算するとわずか
2秒に過ぎなません。これは「ウッカリ」タイミングを逃した場合に、人間の反応時
間から考えて、大いにありえそうな時間遅れといえるでしょう。 

さて、事故が起きたカーブへの進入する際に、当該列車は本来のブレーキタイミング
からはどれだけ遅れていたか検討します。報道によれば、本曲線の手前30mで非常ブ
レーキがかけられていたとのことです。 

また報道によれば、緩和曲線のはじまる直前にある名神高速道路の高架前350m程度か
らブレーキをかけはじめるのが普通だとされていましたが、これの数字は、事故を起
こした207系のブレーキ性能3.5km/h/sで直線の制限速度120km/hからカーブでの制限
速度70km/hに落とすのに必要な14.3秒=370mと一致しています。 

事故を起こした列車の詳しい速度プロフィールは全くわかりませんが、直線で最高
126km/hで走っており、カーブ直前には108km/hだったという仮定をすると、カーブ入
り口にさしかかる5.1秒前からブレーキをかけていたことになります。 

これは本来ブレーキをかけ始めるカーブの14.3秒前というタイミングから9秒もの遅
れがあり、「あっと思ったら本来のタイミングから遅れていた」などというレベルで

はありません。何か重大なインシデントがあって「ブレーキをかけることができな
かった」可能性も少なからずあるように思われます。 

……と思っていたところ、神戸新聞に「「制動数秒不能」運転士ら証言 脱線同型車
両 」 という記事が報道されていました。
(http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/00003121sg300505141400.shtml) 

冒頭を引用すると、 
「尼崎JR脱線事故で、脱線した快速電車と同じ207系と呼ばれる車両などで、一
時的にブレーキが利かなくなる「オーバーロード」(OL)と呼ばれる現象が多発し
ていることが十四日、複数の運転士らの証言で分かった。高速から減速した際、乗用
車のエンジンブレーキに当たる「電力回生ブレーキ」が突然利かなくなり、圧縮空気
を使いブレーキパッドで車輪を締め付ける「空気ブレーキ」への切り替えまでに、数
秒間の「制動の空白」ができるという。」 
とのことです。どれほど信用に値する話かはわかりませんが、一つの可能性を指し示
しているとは言えるでしょう。

【転覆現象の進行速度】

左側レールの上面外側についている傷から、車体が傾き始めたのは本カーブがはじ
まってから10mだったとのことです。そして、1両目2両目がほぼ45度に傾いてあたっ
たとされる電柱の位置(脱線位置の10m後方?)は本カーブが始まって60mだったとの
ことです。 

傾き始めてから45度に傾くまでに約50m走っていますので、時速108kmでこの区間を走
るのに要する時間は約1.7秒です。事故調委は傾き始めてから脱線まで(電柱までと
ほぼ同じと考えられる)が約2秒と考えていると報道されてい、あそたが、これは上
記と同じ手法で導き出したものと思われます。 

ところで別の方法で、転覆現象の進行速度について検討しようとしてみました。しか
し残念なことに、すぐに計算できる適切な物理モデルを思いつきませんでした。当該
車両の質量分布の情報が要るように思います。

一応、並進運動モデルなどから無理やり推測することにしました。

曲率半径300mのカーブで転倒する条件として、車両は横から重力の0.46倍の力を受け
たと考えられます。この加速度で電柱のある2.4m横まで動くのに要する時間は1秒程
度しか要りません。この結果は、傾き始めて電柱にぶつかるまで1.7秒という結果よ
り著しく小さな値です。

他のモデルでも検討してみましたが、傾き始めてから電柱にぶつかるまで1.7秒とい
うのは異様に遅いように思われました。

次のようなことが起こっていたと考がえられないでしょうか。

1.遠心力以外の特別な横向きの力が働いたために列車が傾き始めた 
2.傾き始めた時にその「特別な力」は働かなくなり、(転倒するのに必要な速度よ
りも遅い速度での)遠心力だけで傾きが進行した。

【事故原因に対する寄与度】

列車が横向きに転倒する原因は列車が進行方向横からの力(横G)を受けることで
す。そしてこれが転倒条件の全てであって、他の事象は直接原因足りえないように思われ
ます。

JR総研の計算として発表された、当該車両の転覆危険性が発生するR300での列
車速度は133Km/hであるされています。これは当該先頭車が空車であったと仮
定した場合、私自身が行った計算ともほぼ合います。むしろ、JR総研の値の方が若
干厳しい値であるのは、私の計算では列車が列車横断面で変形しないことを仮定して
いるのに対して、JR総研は台車などのばねの働きによって重心位置がカーブ外側方
向にずれるのを考慮したものと思われます。

そこで、ここではJR総研の計算を採用して、列車が事故現場曲線を通過する際の遠
心力によって転倒するには133km/hの速度が必要だったと考え、その仮定の下に議論
を進めます。その際の列車が受ける横G=(速度の自乗)/(曲線半径)は重力の
0.464倍(以下0.464Gと表記する)となります。

カーブに制限速度70kmで進入した時の横Gは、0.129Gです。従って通常時の横Gから
列車転倒に至るまでの横Gの増加分、0.336Gが、いったい何によって発生したかを明
らかにすれば、事故の原因が明らかになったといえます。

【事故車のカーブ進入時の速度】

さて、実際の列車の転倒事象を分析するためには、当該列車がカーブに入った速度の
値を確定させなければなりません。この値は報道された値をもとに次のように求めま
した。

事故調査委の発表として報道されたところによれば、当該列車は曲線に入る30m前に
非常ブレーキがかけられ、その時の速度108km/hだったとのことであす。
そして、非常ブレーキがかけられる前の5秒間の間には時速126km/hが記録されてい
たとのことです。

非常ブレーキがかけられる5秒前に時速126km/h、非常ブレーキがかけられた瞬間が
108kmであったとすれば、1秒間あたり3.6km/hの減速があったことになります。
この値は、207系車両のカタログスペック3.5km/hの減速性能という値と一致しますの
で、上記事故調査委の発表した値は信頼性のある値だといえます。
また当該車両では非常ブレーキがかかる直前には、正常にブレーキが機能していたこ
とが明らかです。

さて、非常ブレーキがかけられてカーブに入る30mの間の減速状況についての推測に
おいて、非常ブレーキの効果を無視し、これまでの通常ブレーキと同様の減速性能し
かなかったと考えたとしても、カーブ進入時には速度は最悪でも105.7km/h以下まで
減速されたと考えられます。

これらのことからカーブでの列車速度は105.7km/hであったと決定付けられます。

【速度超過の事故寄与度】

R300を速度105.7km/hで通過する車両にかかる横Gは0.293Gです。

この値は正常時(速度70kmでの曲線通過時)の0.128Gに比べて0.165G増えていること
になります。つまり、速度超過の転覆への寄与度は 

	(速度超過による横G増加分/(事故に至る横G増加分)=0.165G/0.335G=0.491

となって半分未満の値となります。

つまり、速度超過による遠心力の増加は、転覆原因となる力としての寄与度は半分に
満たないことから「主原因」足りえず、もっと重要な別の未知の要因が列車を転覆さ
せたという結論となります。

hoshikuzuによるメモ

あいかわらずテレビや新聞などでは当該運転士の運転に責任を求める論調が多いようですけれど、事故調査委員会も結論が出せていないのに中途半端に運転士の行動ばかりピックアップしているようです。なにかの結論を導くための誘導ではないのかと疑っておりますが私の気のせいかもしれません。

気になっているキーワードを以下にならべます。あとで自分でみる為のメモです。

●ブレーキ

207系 17号車両 の車種の特徴
甘い すべる 流れ出す 危険な車両との感じを持つ運転士多数。
非常ブレーキを使う運転士多数。
走行時にブレーキの甘さ を訴える運転士多数。

当該運転士は当該列車の今回の運行の前にスタート駅に向かう回送の途中
既にその時点で非常ブレーキを複数回かけているようだが、普通はありえない。
通常ブレーキのキキが悪くそのような行動をしているのではなかったのか?

●台車

当該列車の乗客の話
問題のR300 にはいる前直線部分で既にに激しい横揺れ

直線高速進行時の激しい横揺れの原因はいくつか考えられる。

台車の蛇行動(じゃこうどう)
台車付属のヨーダンパーが吸収すべき横揺れ、横揺れ防止が機能不全?
それとも空気バネ(横揺れ吸収)がうまく機能していないのか?

ヨーイングを起こしているならば脱線しやすいが、亜子さんの分析に
おける謎の残りの横Gを補填するほどの大きさであっただろうか?

むしろ浮き上がり効果の力積が気になるところ。
微分ディラックの超関数。
保線。

●カント
実カントは実際に報道されているものよりも少ないのではないのか?
報道されているのは図面上理論上の設計値ではないのか?

5/29追記

誤差要因を見積もり根拠の乏しい乗客重心等でなくてカントに持っていこうとするのはいかがなものかと思いますよ。

A+B'=CからB'→実車重心高→全乗客の重心高を決めていくと1.9723[m]となります。一方、全乗客の重心高を「ホーム高さ110cm+身長175cmの半分」と見積もると1.975[m]。

それに、車両全体の重心が外側に1[cm]ずれてもアウトのような。乗客全体に直すと5[cm]以上に当たる。

直後の表明には頷けない。>/p>

#この程度はhoshikuzu様から指導があってほしかったです…。

betaグループ - naka64の日記20050528 より引用

(結城さんの素数クイズの解答者でもある、という余談系の補い)naka64さんからツッコミがありました。

私としてはより低速でも脱線が起こりうるのではという心配のほうが先でして、ところが藤若さんの分析が私の直観に反しております。naka64さんの重心の高さの指摘については肝に命じますがいかんせん人と列車の質量比が不明なためなんがなんだかもうわかりません、自分の力の無さを感じてとほほです。いずれにせよ、naka64さんの分析もあわせて当日記で御紹介しなければと思い立った次第です。

#この程度はhoshikuzu様から指導があってほしかったです…。ってそれ、恥ずかしながら無理でございます。私めは実学としての力学は大変苦手なのです。藤若さんの力量は実戦で鍛えられているものですから私よりも遥かに上です。すみません。フレミングの法則って何?ということがわからないぐらい知性不明な元物理屋さん志望です。あぁ!なんということでしょう。

・・・ところで一連のニュースの中のインタビューの中で私が正確に記憶していないものがあります。私の記憶では2両目の乗客のお話です。彼はこんなことを言いました。「前の車両と自分が乗っている車両の間の角度が30度ほどになっていて驚いた。最初自分の車両が傾いているのだと思った。ややあって次に前の車両が傾いているのだとわかった。」

この感想は尋常ではありません。何故最初に彼は自分の車両が傾いているのだと思ったのでしょう?激しい横揺れを自分が乗っている車両に感じていたからでしょうか?それでも理解できません。人間は自分の主観に対して盲目です。普通ならタチドコロに前の車両が傾いているというふうに感じるはずなのです。

30度傾いているということを認知したのがR300に突入してからなのかどうか私には判断しかねます。冷静に考えてみると私が不思議なのはもうひとつあります。インタビューされてかくのごとき語った人にとって30度傾いていることを認知し、最初自分の車両が傾いているのだと感じ、ややあって次に前の車両(私の記憶違いでなければ一両め)が傾いているのだと知ったわけですが・・・かなり長時間その風景を呆然としながら見ていたことになります。これが不思議。R300に突入して遠心力で吹き飛ばされるのなら、一両めと二両めとのあいだにそんなに長時間角度がついてしまうものなのかと。ほとんど平等に傾いていくのならわかりますがヒネリは30度もです。

一両めだけが最初浮き上がり効果が出てしまったことを示唆しているのではないでしょうか?これは軌道面のレールと台車の水平角とのあいだに何か特別、突発的な事象が発生したのではないか?と心配なのです。

どうにも定性的に納得のいきかねる現象ばかりですので事故調査委員会による徹底的な科学的な検証が望まれます。

とあるブラウザの脆弱性

とあるブラウザの脆弱性を発見

ずいぶんと前のことです。特定のブラウザは、善意の第三者のサイトが特殊な条件を持つならば特定ブラウザの利用者によるサイト閲覧時にブラウザ固有の脆弱性を発現し、あらかじめそのサイトにほどこされた攻撃者による仕掛けが発動するならば受動的攻撃が決まってしまいかねないことがわかっております。仕掛けの異なる2通りの簡単なデモを作成し信頼できるセキュリティ研究者にも確認をとってもらいましたがどうやら間違いありません。こういう場合、開発者とIPAに報告を送るのが筋なのですが、さきにも言いました通り特殊な条件下で発現する脆弱性ですし、しかもそのような条件を持つサイトはおそらく皆無なのです。実験室環境ではどうあれ世間一般では実際に被害が発生しそうにもないものを【脆弱性である】という風にIPAに報告して良いのやらどうなのやら長い間逡巡中、モチベーションも低空飛行なのです。怠惰。

でもさぁ、それでいいのか?>自分。・・・右眼がこんなに痛いのは怠惰にしているバチがあたっているのでは?

はっっ、しまった。先週金曜日に鼻腔内のポリープの先端をちょん切って病理検査に回したんだっけ。「悪いものじゃぁないことを確認しておきましょう」って医者が言っていたなぁ。お陰で鼻血が翌日昼まで続いたのだが。で切ったのは右側。今痛いのは右目。なんだかいやな感じ。

em要素の入れ子

テキスト系

テキスト系?と呼ばれるのでしたっけ?【謎】。字が大きくなったり小さくなったりするアレですけれど。一時期はやったような。強調したいと字が大きい風味の。

em要素の多重入れ子

em要素の多重入れ子。ネストが深いと字がより大きい。テキスト系の理想?

でもどうして視覚的にこうなっているのか私にはさっぱりわかりません。正直驚きました。ってやっぱりこれが普通ですか・・・スタイルシート的には・・・でもHTML的には異常な気がする。たとえ機械判定でvalidであるにせよ(確かめていませんが)HTMLの精神において正しくないような。

うきぃ、This Page Is Valid XHTML 1.1!だった模様。気を取り直して調べてみた結果です。

自分が興味あることを他人も興味があるのか知りたい

『自分が興味あることを他人も興味があるのか知りたい』というのはどのくらいニーズがあるのでしょうか。人間として生まれてきたからには根源的な欲求だとは思うのですが。

たとえば、はてなブックマークとか、はてなアンテナとかを公開していますよね、みなさん。私はそうでもないけど。自分が作成したはてなブックマークを利用して頂いたみなさんが『いったいどのリンクを利用したのかな?』という数字が欲しいと思うことはないのでしょうか。ニーズとしてあるのかなぁ。

さきほど床についていたら急に酒が飲みたくなってきて誰にも頼めないので眼が痛いけれど自分で歩いてコンビニまで行ってきました。帰り道に300円のブラックニッカの封をいきなり切ってちびちびして歩きながら月を見て・・・ふと思ったアイデアなのですけれど。

サーバサイドの機能だけでやるとめんどくさいのだけれどブラウザサイドのJavaScriptのモジュール(仮名)を援用して、サーバ側の適切なカウンタCGIに情報送付は確かに可能だなぁと。webアプリのHTMLの出力変更でa要素をいちいち変更するのは面倒なので一発link要素でそれなりの汎用外部jsを差し込むだけにすればOKみたいな気がするし。妄想なのかなぁ。thisオブジェクト(仮名)ってどこまで正直なんだろう?少なくともonイベントな属性はHTMLのa要素に付加せずともイベントは拾えるしなぁ。既存のHTML出力でなんとかいけないものかなぁ。

ええとぉ、オイラがfooという人の公開ブックマークを見る。で、なんとなくbarというURIのリンクをみつける。気になる。そのa要素をクリックする。ブラウザがそのイベントを意識する。あらかじめ与えられた外部JSで定義されたfunctionが起動する。『我々はどこから来たのか、そしてどこへ行くのか』をそのfunctionは掴まえてDOMを通じて動的にページの一部をを差し替える。その一部とやらはサーバにオイラの挙動を報告する。報告されたCGIはカウントを積み重ねる。適切な集計により、fooさんはbarなるリンクをオイラが踏んだことを統計的に知ることが出来る。ってまぁ妄想なのかなぁ?

・・・あやしげなwebbugもどきではないしcookieも使わないのだしまぁ個人の動向を調べられるわけでもないようにしておけば安心だろうし・・・ニーズがあれば誰か実装していそうな予感。金儲けで外注サイトにwebbugを仕込ませているサイトが馬鹿馬鹿しくなるようなものが出来ないだろうかなぁ・・・

つうか汎用外部JS一本追加で出来るところがポイントなのでそこがシッカリしていないと単なる月夜の妄想。明朝自分の日記を読んで焦りまくるオイラがいることを肴にして今宵は飲み明かそう。ところで眼が痛いのはエチルアルコールのせいではないことを宣言しておきたひとおもひまする。

久しぶりに眠れない今夜もまたよきかな。