鼻毛と人類の文明

鼻毛猿序説

気になってしょうがなかった記事がありました。切込隊長BLOG 〜俺様キングダム: 取引先の新しい担当者の鼻毛は私を非常に馬鹿にしている(2004年05月10日)のツッコミ欄42番のDg73GaPKさんによる書きこみからから引用します。

42 名前: Dg73GaPK :2004年05月10日 19:03 [RES]

君達にいいことを教えよう。霊長類の中で鼻毛が生えているのは人類だけだ。鼻毛など生存に必要無い事がこれで良くわかるだろう。我々は「鼻毛猿」なのだヨ。

人類は実は鼻毛猿だったのですか。ネタか本当かを激しく知りたいと思い、検索エンジンで調べてみたところ、信頼すべき情報ソースがほとんどないことに唖然。やっとある程度本当らしい記事を発見しました。暮らしのe-エッセンス#鼻毛は人類の進化の証から引用します。

『鼻毛は人類の進化の証』

どんな動物にも鼻毛は生えているのでしょうか? 答えはノー。じつは、犬にも猫にも、そして馬や牛、ブタにも鼻毛はないのです。昭和30年代に、山口県の動物園で、サルが次々と結核で死んだ事件がありました。当時、この地方は公害がひどく、その汚染された空気を吸い込み、肺が弱かったのが原因で感染が相次いだのです。鼻毛があれば吸い込んだ空気の浄化もでき、肺に汚い空気が入るのを妨げたはずだと思って調べたところ、サルやほかの動物たちには、鼻毛がないことが判明。ゴリラ、チンパンジー、オランウータンなど類人猿には鼻毛らしきものがあるのですが、人間のようなかたい毛ではなく、うぶ毛です。鼻毛はいわば進化の証。どんな環境にも適応できるようにグングン生えているのです。

そうですか、固い毛がグングン生えるのは人類だけですか。そうですか、鼻糞産出は人類であることの証(あかし)でしたか。ところで検索エンジンをぶんまわしている時にちょいと気になったのは、「鼻毛ウォンバット」なる生き物が実在するらしいということです。鼻の穴の中に毛が生えているのではなさそうだと見当をつけたのですが。うーん、鼻毛ウォンバット。アンデッド系だったら嫌だなァ。エナジードレイン付き。特殊能力:鼻毛フサフサすると見ていたものを眠りに誘うかもしくは硬直石化の効果がある。動きを封じられたところで噛み付かれレベルドレイン−1。京都の地下大迷宮に棲息してるモンスターのような響きがありますね。いや、最近頭の中でいにしえのドラゴンゾンビが跋扈しているもので、ついついそのような連想に。(アンデッドなドラゴン相手へのモガトの詠唱が有効かどうかをすっかり私は忘れています。探索者失格。)ていうか、鼻毛ウォンバットって、毛鼻ウォンバットタイプミスなのじゃぁないかと思ったりしましたが確かな事はわかりませんでした。

なんですって?口で呼吸できるのは人類だけですって?

鼻毛で検索していたら大発見。口で呼吸できるのは人類だけなんですって。子供の口臭・および成人の口臭と口呼吸についてより以下にいろいろ引用させて頂きます。

「口呼吸」について-生物学的考察

哺乳類は人類以外、霊長類を含めて口呼吸をすることは不可能です。人類は口呼吸できる唯一の哺乳類です。

人類は、進化の過程で口呼吸ができるようになり、同時に会話ができるようになり、飛躍的な数の言語での意思疎通と情報交換を容易にして、頭脳を飛躍的に進化させ霊長類の中から飛躍的な進化を遂げました。

しかし、人類にとっての口呼吸は呼吸方法としての呼吸法ではなく、あくまでも会話という特殊な能力のための呼吸法であって、本来の生命維持のための呼吸法ではないと認識する必要があります。

2.呼吸器系への悪影響について

鼻腔は呼吸器として最も最初の器官で、鼻毛によって防塵(ごみを取り除く)した後に、取り込んだ外気を嗅覚により外気から様々な情報を収集しチェックを行うと同時に、適正な温度に暖めた後に鼻汁で適度な湿り気を与えて、のどの奥にある「ワルダイエル咽頭輪」(咽頭扁桃=アデノイド、口蓋扁桃、舌扁桃、耳管扁桃咽頭扁桃)という5つもある免疫器官によって除菌されます。

扁桃腺と同じような扁桃組織は実はいくつもあり、舌の奥にもあります。

もし、口呼吸を行った場合は、これらの「ワルダイエル咽頭輪」は乾燥にさらされ免疫機能は極度に低下したり、過敏に反応するようになっていきます

その結果、慢性的な扁桃腺炎を抱えたり、取り除いても取り除いても除去できない膿栓と呼ばれる固形の免疫副産物は慢性化していきます。

当然、のどの奥や、舌の奥には慢性的な粘々とした免疫副産物を抱えることなり、これらは口呼吸のたびに作り出される細菌などの死骸や死滅した免疫細胞群から構成されるので、常に腐敗ガスを発生するために、口臭ガスの発生源になっていきます。

どうやら鼻毛と口呼吸とは進化の途上で密接な共進化を行っていたようですね。鼻毛は言語と深い関係があったのです。私達は鼻毛猿であるからこそ、鼻呼吸の精度が向上し、余裕が出来た分、本来危険な口呼吸を補助的に使う事が出来るようになり、そして言語を獲得したのかもしれません。

それにしても口呼吸が出来るのは人類だけとは驚きですね。そういえば思い当たる節があります。生まれたての赤ん坊は口で呼吸できませんので万が一鼻がつまった場合にはカナリ危険なのです。とか妹が言っていました。進化しきれていない猿人時代の名残でしょうか。また、年寄りになると口と鼻の分業がヘタくそになって、ついつい飲物や食べ物が気管から肺に入ってしまい、肺炎になって死ぬ人も少なくないことを思い出しました。ちょっと別ですがモチ食っていて呼吸ができないっていうのも類例ですか。そうか、人類は生物学的に無理をしていたのだなぁ。変な話ですが、よくある瞑想法では鼻から息を吸って口から細く長く吐くのですが、これって生物学的にどうよ?とか思ったりします。瞑想時に我流で私は鼻で吸って鼻で吐いていますが、ちょっとした根拠を得たつもりになったり。

鼻毛猿序説の結論

バカボンのパパの鼻ヒゲは実は全部鼻毛であったということをご存知でしたか?アニメでその衝撃的な事実を学んだ時に私は笑いすぎて腹筋が壊れてしまい瀕死の重傷を負いました。スマップのナカイ君の癖のように、なにげに口から吐く息を額に向ってバカボンのパパが吐き出すと、鼻ヒゲのように見えていたソレは全部上にひるがえって鼻の穴からのみ生えている事がわかったのです。上クチビルはつーるつる。

さて、本序説の結論です。この鼻毛調査のきっかけになったBLOGの著者、切込隊長様のお相手の営業さんの鼻毛がどのように見事なものか不明ですが、さきにも申しました通り、鼻毛は人類の知的所産の象徴ですのでゆめゆめ笑うばかりではいけません。ハサミを貸して上げてください。

ところでこんなことにちからをいれてしらべたりかいているわたしってやはりちょっとあれですか?まぁいいや。色々勉強になったし。読者があきれてもしかたがない。