手術のために入院予定

近々。今度こそ手術できますように。しばらくアクセスできないかもなので最近日記を多量に書いています。麻酔でショック死したらあうとだし。

心残りなこと

いや、死ぬ前提じゃないんだけれど

エンタングルメントを使えば超光速な通信ができるんじゃないかって心残り

エンタングルメントを使えば超光速な通信ができるんじゃないかってことは素人がいくらでも考えること。私も折に触れて死ぬほど考えてみている。アイデアがあって、この日記にも書いたことあるんだけれど。読み直してみてがっくり。説明になっていないじゃないか!なので最近気がついたことを短文で。

量子暗号について初期にアーター・エカートが言っていた仕組みは充分に実現可能性があるのだけれども。原理的に間違っていないし実験でも確かめられている。要はアリスとボブがワンタイムパスワードを、EPR的に100%相関している系を使って入手するのだけれど、肝心なことがある。盗聴不可能だということだ。量子力学の予言どおり、イブが盗聴しようとすると、100%きれいな相関がくずれる。これを検地できるので、盗聴されている可能性があるビットが捨ててしまえば良い。これには電話などの日常にある古典通信でアリスとボブが確認すれば良い。電話ではワンタイムパスワードそのもについてのやりとりをしなくともイイノダ。イブが電話を聞いても後の祭りだし情報を入手できない。素敵すぎ。

なので、ここが大事なのだけれども。上の例では電話という古典通信で確認しているのだが本当は古典通信を使わなくとも盗聴されているかどうか判明するのだ。通常の説明では、絶対に古典通信が必要だとされているのだけれど私は異をとなえたいのだ。死ぬ前に。

通常の説明ではEPR対の粒子性しか問題にしていないかのようにみえる。なので、スピンとか偏光とかの100%相関しか論議しないのだ。相関がくずれれば盗聴されているのだけれど、粒子性のみで考えていれば、そりゃあ古典通信が必要だろう。 当たり前だ。

だけれども通常の説明で抜け落ちていることがある。EPR対の波動性だ。100%相関があるときと相関が崩れたときとで波動性がもつある種の性質…つまり、波動の【干渉】の存在・非存在というファクタが通常の説明では抜け落ちているのだ。古典通信を使わなくともボブが得た片割れのEPR対の集合に2重スリットを使うなどして波動性がもつ干渉模様が出るか出ないか検査すれば良い。盗聴されていれば、2重スリットのどちらかを通過したのかが判明してしまうようなアリスとボブの系を作ってやればよい。実際にそういう機械はすでに存在しているし、実験でも何回も確かめられている。

もちろん、実際には、古典通信を使わずに上記のように干渉性の有無でもって盗聴を判断するということは実用性がない。なぜならEPR対の統計性をもちいているので、盗聴者イブが多量のストックの中から一部だけ盗んだ場合の判定があまくなるからだ。こうした性質はわかりきったことなので発表されている各種の量子暗号では古典通信でもって盗聴のあるなしを判定しているのだ。

さて。こうした量子暗号の系を意味論的にヒックリ返してやればどうだろうか?そのことを是非やってもらいたい。どういうことか?

EPR対を多量に使う。アリスとボブとがそれらの片割れをそれぞれ取得する。そしてイブではなくてアリスが盗聴するのである。盗聴した時を古典ビットのオン、盗聴しない時を古典ビットのオフとすればよい。こうして統計的集団に対するアリスの操作によって、系の100%相関がくずれる。そしてくずれた状態をボブが検出することは容易である。ボブはアリスがどんな操作をしているのかわかるのである。2重スリットで干渉性の有無を調べればよいのだ。ここでアリスからボブへの情報伝達には古典通信は使わなくとも良いことに注意されたい。アリスによる盗聴行為は、ボブが知ることが出来る。

(さもなければ既存の量子暗号の系は皆、盗聴可能になってしまうだろう、量子力学の原則から見てそんなことはないのだ)

ここで提案している量子通信は、量子力学基本法則にかんがみてアリスとボブとのあいだの時空の距離を超越している。あきらかに非局所的であるのだ。相対論的な局所的な限界を持たない通信だということだ。アリスとボブとの間の古典通信の補助によって盗聴の有無を判定するわけでもなんでもないので、古典通信による光速の限界を持っていない通信方式なのである。おそらく事実上、古典ビットの意味での情報伝達の速度は意味をもたない。

地球とアンドロメダ星雲のちょうど中間に光子のEPR対を発射する基地を設けたまえ。地球とアンドロメダに光を送るのだ。いずれ光は地球にもアンドロメダにも到達する。光は送り続けられる。そうしているあいだ、地球とアンドロメダには通信のためのコネクションが張られていることになる。
地球のアリスがその光をわざと盗聴すれば、アンドロメダのボブは、自分のスリットが干渉模様を作ることを知る。 アリスが盗聴をやめれば、ボブの干渉模様は消えうせるのだ。

というわけでエンタングルメントを使えば素敵な通信ができそうだ。

もしも上記が実現できないとするならば、おそらく、量子力学を深いレベルで書き換えなくてはいけなくなるだろう。同時にそれは相対論を捨てるときなのだ。 新しい法則は素粒子などで個数が少ない場合を予言する時には「ほぼ」量子力学と同じことを予言するだろう。そして統計レベルでは、じわじわと相対論的効果が出てこなくてならぬ。 そうした未知の法則性があるに違いない。ひとつの法則で量子世界も古典世界も記述できる法則だ。 今ある多くの相対論的量子力学の法則は、量子力学と相対論の不幸な結婚にすぎない。離婚の危機が迫っているといえよう。


でもまぁ、EPR型量子暗号を裏返して使うことで通信ができるというアイデアが実際に実現できるかどうか私にはわからない。それが単に技術的困難によるものなのか、既存の量子力学から原理的に証明されることなのかわからない。後者のセンはまずない、というのが素人の私の見立てである。

ここまでの説明で肝心の干渉模様の実現方法についてあえて記さなかった。 当日記の検索で『ミナス・ジェライス大学のステファン・ウォルボーンらの実験』あたりで調べると出てくると思う。

イデアを書き終わったから

イデアを書き終わったから安心して手術に挑めそうだ。4月中旬には結果が出る。