量子暗号の原理にセキュリティホールがあるのか(1)

眉唾風味で。今、趣味的に追いかけているのが、量子暗号の理論立てにおいて、その安全性を保障しているはずの≪大自然の法則≫に穴があって、セキュリティホールが存在しうるのではないかという個人的な妄想。

とはいえ、単なる空想では面白くないので、ハードSFを作ることができるぐらいのしっかりした≪現実的な証拠≫を組み入れるわけなのですけれどね。

量子暗号の絶対的な安全性を支える法則の一部が、≪量子現象の-非-局所性≫およびに≪量子現象における不確定性原理≫にあることは、アヤシゲな啓蒙書を読む限りにおいて、『間違いない』カンジです。

有名すぎるアスペの実験で示された量子世界の非局所性は、例えば、互いに遠隔地にいるアリスとボブが共同作業で同時にひとつの暗号の鍵を作成することを可能にし、しかも、その際にイブによる盗聴は不可能、を宇宙の法則の絶対性の上の安心なシカケとする、といったカンジになるのだろうと思う。イブがこの宇宙の住人であるかぎり、暗号の鍵をウバウことはできないのだ、というワケ。

だけれども、ある複数の物理学者グループが、アスペの実験からは非局所性を証明できないと主張しているらしいことを最近知ったのですね。要するに、アスペの実験を解釈するために重要な、ベルの不等式は確かに実験的に破れているけれども、ベルの不等式の導入に数学的なウソがあるのだと。

ベルの証明には、3個の非可換なオペレータがあるのだけれど、それを厳密に考慮すると確率空間が作れないはずで、それを「ある」とヒソカに暗黙に仮定するところからベルの不等式が出てきているらしい。

このハナシは相当に面白く悩ましいので、さらに≪量子現象における不確定性原理≫が成立していないかもしれないという別のハナシとからめて考え始めるとキリがありません。

盆休み中に気が向いたら続きを。

なんと、シュレーディンガーの方程式を越える不思議な、より基礎的な方程式が存在し、その方程式は、局所性を主張し、不確定性を否定するのでありました。