双子のパラドックス
ナマイキそうなニキビの高校生が列車の中で浅黒い同級生に懸命に相対論のパラドックスについて語っていた。だいたい以下のようなカンジ。
ニキビ:だからさ、双子のパラドックスってさ、根本的に一般相対論でしか解決できないわけよ。特殊相対論の枠組みでは理解できないのさ。
浅黒い:ふぅん。だとしたら計算できない俺たちにはお手上げだろ?
ニキビ:そうだな。ロケットに乗っている兄は、加速度を受けるわけだから、その分、時間の進みが遅くなってしまう。
浅黒い:うんうん。ブラックホールのそばだと時計の進みが遅くなるってやつだろ?
ニキビ:それそれ。だから、ロケットの兄は、地球に帰ってくると若いまんまだ。
浅黒い:ある意味、うらやましいな。
ニキビ:うらやましくないだろ?ただの浦島効果だ。
浅黒い:そんなのわかっているよ。で?
ニキビ:うん。加速度による、この時間の遅延は特殊相対論の枠組みでは計算できない。 逆に言うと、加速度による擬似的な重力加速度まで計算にいれれば、双子のパラドックスって、ちっともパラドックスでないことがわかるんだよな。それにつきる。
浅黒い:ま、そのへん、しっかりと説明したシロウト向けの本ってないからなぁ。計算できないし(笑)