ニューラルネットワークによるCAPTCHA破り

ほほう。もうすぐ人間なのか機械なのか判別しにくくなってくるのかも。エログリッドコンピューティングをAIでやらせるようなものなのか(激しく違う)


CAPTCHA 破りの工程は,画像から文字を1文字づつ切り出す「分割」 (segmentation) の段階と,切り出した文字を1文字ごとに解析する「認識」 (recognition) の段階から構成されるが、このうちコンピュータにとって困難なのは「分割」の方であり,「認識」は比較的容易であるとされる。この研究は,その「容易さ」を人間との比較を行うことによって明らかにしたものである。

ここで驚くべきは,「認識」に絞って比較した場合,人間よりもコンピュータの方が高い認識率を持つという結果が導き出されている点である。つまり,「認識」に限って言うならば,実は人間よりもプログラムの方が CAPTCHA に通りやすいという矛盾した関係が存在することを示している。

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Kumar らの研究の結果は,文字による視覚 CAPCHA に関して,文字毎の「認識」を困難にさせることを意図した歪みやノイズには全く意味が無く,そのような労力は文字の「分割」を困難にさせる方へと注がれることが望ましいという結論を導き出している。この事実は CAPTCHA を強固なものとするために非常に重要な要素であり,氏ら呼ぶところの「次世代の CAPTCHA」 には,そのような思想が盛り込まれることが予想されている。