くいず

あなたの悪い友達「おう、久し振り。まぁこのカバンの中を見てみろや。な、小さな袋がいっぱいあるだろ?実はな、この袋には全部500円玉5枚ずつがはいっているんだ。ひと袋2500円。で、袋は数え切れないほどこのカバンにはいっているんだ。」

あなた「す、すげぇなぁ。一見金持ちのように見えるけど、お札にしたらもっと軽いし楽だよねぇ。」

あなたの悪い友達「ふふふ。まぁ聞け。お前に協力してもらいたいことがある。実はな、俺は500円玉の偽造に成功したんだ!」

あなた「えぇぇぇぇ!」

あなたの悪い友達「落ちつけ。落ちついて良く聞け。いいか、俺がもってきているのはサンプルだ。さっきも言ったように袋には5枚の500円玉がはいっている。俺は偽造した500円玉がすぐにわかってしまうようならこの犯罪をあきらめることにした。実は、各袋とも、偽造500円玉は1枚しかはいっていない。残りの4枚は全部本物なんだ。カバンの中には同じように袋があるが、全部4枚の本物と1枚のニセ物がはいっているようにしている。ここまではいいか」

あなた「うーん。どうやったら君は犯罪をあきらめるの?」

あなたの悪い友達「そうそう。そこだよ。お前に協力してもらいたいのはテスターとしての役割だよ。ほれ、ここを見ろ。な、天秤があるだろ?学校で使った上皿天秤だ。」

あなた「確かに天秤だけど、重さを量る分銅がないじゃぁないか。ほら、1グラムとかマークのついた。」

あなたの悪い友達「分銅はいらないんだ。お前が、今見ている袋と、それから俺のカバンの中にまだある袋とを調べて、全部の袋の中からニセ500円玉を指摘できたら俺は犯罪を諦めるよ。それには天秤を使うんだ。実はな、ニセ500円玉には2種類あってな、初期ロットでは本物よりも軽く出来あがったし、2番目のロットでは重く出来あがってしまった。」

あなた「どういう意味?ロットって?」

あなたの悪い友達「うぅむ。要するに、ニセ500円は、重いか軽いかわからないが確実に本物とは重さが違う、、ということだ。いいか、袋の中に4枚の正しい重さの500円玉と、ニセモノの間違った重さ、そう、軽いか重いかは袋次第、が1枚はいっているんだ。わかったか。」

あなた「うん」

あなたの悪い友達「簡単に判別できるようなら偽造は失敗だ。だが簡単かどうかは科学的に検証しなければならない。思いこみではダメだからな。そこで明確な基準を作った。アホなお前にこれから袋をひとつずつ順に与える。お前は天秤を、ひと袋あたり2回使える。いいか、2回までだ。その2回で、ニセ500円玉を見つけるんだ。失敗しても成功しても、次の袋を渡すからな。次の袋になったら、天秤をまた、2回使える。」

あなた「最初の袋で一回しか天秤を使わなかったとしたら、2個目の袋で3回天秤を使えるの?」

あなたの悪い友達「ん?とんでもない質問だな。意味がわからないぞ。あ、そうか。天秤使用回数は貯金できない。ひと袋につき2回まで。新しい袋では天秤の使用回数は一旦、0(ゼロ)にリセットされる、これでどうだ。最初の袋で3回使って次の袋で一回、ってのは、なしだ。」

あなた「うん。わかったよ」

あなたの悪い友達「いいか、このルールで、どれだけのニセものを発見出来るかを見てみたい。お前にテスターになってもらって成績が悪ければ俺は犯罪を実行する。成績が良ければ俺は犯罪をあきらめる。そうさな、全部当てられたら、あきらめるかもな」

あなたは自分のサイフをあけて確実に本物である自分の500円玉を見つめながら考えました。「ようし、なんとかしてこいつに犯罪をあきらめさせよう」

くいずです。あなたは、ニセ500円玉を100%の確率で言い当てることが出来ました。カバンの中から出てくる次々に出てくる袋ごとに天秤を2回ずつ使ってニセ500円玉を言い当てることが出来たのです。その方法は目の前にあります。さてどうしたら良いでしょう。